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2019年02月16日
宮の森日記●お伊勢参り2日目

まだ薄暗い午前6時半、いよいよ念願の内宮こと「皇大神宮」に向かいます。
皇室の御祖神、「天照大御神」(アマテラスオオミカミ)をお祀りする、我が国でもっとも格式の高い神社です。
実は今回泊まらせて頂いたのは伊勢神宮崇敬会が運営する「神宮会館」さんで、内宮から徒歩数分という立地に加えて、職員さんの引率による宿泊者向けの早朝参拝(ガイドツアー?)にも参加できるという、大変ありがたいお宿です。
まだ空いている時間帯に、詳しい解説を伺いながらゆっくりと参拝できるのですから、こんな贅沢なことはありません。
それだけに人気も高く、予約サイトを覘いても数ヶ月先までほとんど満室だったのですが、それがたまたまこの日に限ってポツンと空いていたので、「これは行かねば!」と慌てて旅程を決めてここまで来てしまった次第です。

まずは五十鈴川で身を清めます。

途中、境内社に手を合わせたり、神宮や神様に関するさまざまな解説を伺ったりしながら、長い参道をゆっくり歩いて、遂に天照大御神をお祀りする正宮に辿り着きました。
ここから先は神宮の中でも特に尊い場所なので、写真撮影も禁止です。
襟を正し、背筋を伸ばして、感謝の気持ちで静かに手を合わせてきました。

ゆっくりと1時間半ほどの参拝を終えて、帰る頃にはだいぶ人も増えて賑わってきました。
まだ静かなうちに、厳かな境内の空気に触れられた早朝参拝、本当に贅沢な時間でした。

宿に戻って朝食を済ませ、ひと休みしつつ今日の予定を考えます。
ふと見ると、窓の外を路面電車型のバスが走っていきました。
後で調べたら、この道もかつては路面電車が走っていたそうです。

歴史を感じさせる内宮参道をしばし散策。

おかげ横丁で小休止。

神話に出てくる神様の相関関係やエピソードを知らないと、ひたすら神社巡りの伊勢の旅はいささか退屈かもしれません。
逆に言えば、そういう世界に興味のある方々にとっては、これほど奥深くて面白い旅はないでしょう。
私も出発前、一夜漬けの試験勉強よろしく叩き込んできた若干の知識が行く先々で結構役に立ちました。
内宮前からバスで数分、歩いてでも行けなくはないところにある「猿田彦神社」。
天照大御神の孫、邇邇芸命(ニニギノミコト)が地上に降臨された時の先導役、「猿田毘古神」(サルタビコノカミ)を祀る神社です。

猿田彦神社の境内社、「佐瑠女神社」。
天の石屋戸の前で舞を踊って、天照大御神がお出ましになるきっかけを作った「天宇受売命」(アメノウズメノミコト)を祀る神社です。

ひっそりとした石段が良い雰囲気です。
内宮からも、外宮からも少し離れた森の中にある、内宮の別宮「倭姫宮」。
第11代垂仁天皇の皇女で、皇大神宮を創建された「倭姫命」(ヤマトヒメノミコト)を祀る神社です。

登録有形文化財にも指定されている明治時代の建物ですから、20年ごとに式年遷宮を繰り返す神宮よりも実は歴史のある建物です。
倭姫宮のすぐ近く、神宮に関するさまざまな資料が展示されている「神宮徴古館」も見学してきました。

穏やかに見えるか、荘厳に見えるか…。
訪れた時の天候によっても、人それぞれ、印象はまるで違うものになるのでしょうね。
荒々しい海の波と、夕暮れの空に浮かぶ夫婦岩のシルエットが印象的なこの日の二見浦でした。

なかなか予約が取れない「神宮会館」さんに贅沢にも2連泊…。
移動を考えなくても良い分、気持ちの余裕が全然違います。
最初は昨晩の1泊分しか空いていなかったのですが、直前になってキャンセルが出ていたのが幸いでした。
明治天皇の玄孫、竹田恒泰さんが「神様に懐く(なつく)」という言葉を使っておられましたが、ゆったりとした気持ちで、神様を間近に感じながら滞在できるという意味でも、こんな佳い宿に連泊できたのは幸運だったと思います。
昨晩は到着が遅くなりそうだったので朝食のみのプランでしたが、今夜はちょっと贅沢に伊勢エビ付きの1泊2食プランです。
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【札幌の水彩色鉛筆画家】 ~イラストレーター鈴木周作~
Posted by イラストレーター鈴木周作 at 23:55
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