【札幌の水彩色鉛筆画家】 ~イラストレーター鈴木周作~ › 宮の森日記〜日々の出来事〜 › 宮の森日記●今年最後の札幌ドーム
2017年12月25日
宮の森日記●今年最後の札幌ドーム

仕事もあるし、遠いし、天気も悪いし…と迷いながらも、やっぱり行って見届けることにしました。
大谷翔平選手、メジャー移籍の公開記者会見。
無料開放された札幌ドームの内野席は、平日ながら並の試合以上の賑わいでした。

数年前、ダルビッシュ投手の時にもこういう記者会見がありましたが、あの時とは状況も、空気もまるで違っていたような気がします。
決してどちらが良い悪いではなくて…。
彼自身、あの時の会見で語っていたと記憶していますが、ダルビッシュ投手は入団早々の「謹慎騒動」があったからこそ、そこから育ててくれたチームへの強い思いや、エースとしてチームを牽引していく覚悟なんかもあったのでしょう。
一方の大谷選手の場合は、純粋に夢を追っている非凡な才能を、チームを挙げて応援しているような感じでしょうか?
なので正直、目頭が熱くなる場面もなく、むしろ一歩退いて、「頑張ってね!」と笑って送り出すような気持ちで眺めていました。

にしても、今日の質問の稚拙さは目に余るなぁ…と、失礼ながらそちらのほうがずっと気になってしまいました。
「北海道に来て良かったですか?」って、この状況で絶対にノーと言えない質問を振っておいて…。
で、案の定、夜のニュースではあたかも感動ストーリーのように仕立て直して「北海道に来て良かった!」と彼の言葉を流してみたり…。
結局、メディア的に使いたいフレーズを引き出すための誘導ばかりで、相手自身の本当の言葉を引き出すような質問はほとんど無かったように思います。
と言うか、そういう質問ができるだけの準備も予備知識も無かったのでしょう。
でも、そんな中で唯一、長くスポーツ中継等にも携わってこられた地元局のアナウンサーの方が、入団会見の時の言葉を引き合いに出して今の心境を尋ねられた時だけは、「そうだよなぁ…」と胸に響くものがありました。
メディアの資質…メディアが伝えることの胡散臭さ…等々。
この一年、さまざまな場面で感じ続けてきたことを、最後にもう一度見せられてしまった感もありますが、でも中にはしっかりとした方もいらっしゃるはずです。
そもそも「取材して伝える」という意味では、私自身の仕事にも通じる部分も多々あるわけですから、今日感じたこと、今年考えさせられた諸々のことを胸に刻んで、まずは己の姿勢をきちんと見詰め直さねばと思っています。
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Posted by イラストレーター鈴木周作 at 23:56
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