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2015年04月30日
宮の森日記●玉置浩二さんのコンサート

久々に良い時間を過ごせました。
夕方から観に行った玉置浩二さんのコンサート。
とりわけアンコールの一曲目で歌われた「田園」を聴いた時には、ここ数ヶ月ほど胸の内から離れなかったモヤモヤとした重荷が少しだけ軽くなった気がしました。
カミサン曰く、「田園」は玉置さんが統合失調症による入院から3日で脱走して、北海道の実家で静養し快復していく中で生まれた曲なんだとか。
そんな話を聞いていたら、そういえば私ももう十数年も前、会社勤めの末期には心療内科に通っていたことを思い出しました。
残業月100時間超の激務の傍らで、絵のお仕事も頂いて、毎月「北斗星」で東京から北海道に通い続けていた頃です。
睡眠2~3時間が当たり前で、心身ともにボロボロの状態でしたが、何より辛かったのは「他に本業を持っている」という一点だけで、どれだけ一生懸命描き続けても「趣味扱い」されるということ。
それは決して「アマチュア扱いは不愉快!」などという次元の話ではなく、一つは「好きで描いているんだから良いでしょ?」という前提で、ありえない作業量を、ボランティア同然の条件で平然と強いられることへの苦悩。
もう一つは、それでも必死に、身を削る思いで描いている傍から「楽しそうだねぇ…」などと言われた時の、何か自分を否定されたようなつくづく情けない心境でした。
「好きなことをやれていいね」「羨ましい」という周囲の言葉が胸に突き刺さった…と、拙著『「北斗星」乗車456回の記録』でも書かせて頂いたのは、まさにその時期のお話です。
私が「仕事を楽しむ」「絵を楽しむ」という感覚にどうしても馴染めないのは、多分、その頃の経験が嫌というほど身に沁みているからかも知れません。
会社を辞めて、絵を生業にして本当に良かったのだろうか?…と時々考えることもありますが、少なくともそんな「趣味扱い」から開放されただけでも、自分にとっては良かったのかな?と思います。
でも最近、ようやく築いた創作の世界や環境が、またあの頃と同じ位にまでズタズタになってしまったように感じることがあります。
ある意味「もう限界」…色々な事を見直し、考え直す時期に来ているのでしょう。
「ようやくスイッチが入った」と言うべきか? 「最後の糸が切れてしまった」と言うべきか?
耳の奥に残る玉置さんの歌声と共に、決意とも開き直りともつかないささやかな思いを胸に家路につきました。
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Posted by イラストレーター鈴木周作 at 23:55
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