宮の森日記【出張編】●12/14(水)3年ぶりの川湯温泉駅

イラストレーター鈴木周作

2016年12月14日 23:55


 久々の釧網本線、本当に久々の「青春18きっぷ」の旅。
 釧路から網走まで行くだけですが、それでも1日分いくらで考えれば充分モトが取れる計算です。


 すっかりご無沙汰してしまった川湯温泉駅。
 屋根のペンキが塗り直され、駅名の看板なども替えられていたようですが、雪景色の中の堂々とした佇まいは初めて訪れた20年前と変わらぬまま。
 それよりも駅前に停まっているバスの代替わりに時の流れを感じてしまいました。


 そろそろ行こう、行こう…と思いながらもなかなかその機会が得られずにいると、ふと、これまでの繋がりとか、己の居場所が次第に消えていってしまうような焦燥感に駆られることがあります。
 勿論、何年離れていても変わらず応援して下さっていることは頭では重々分かってはいるのですが…。
 ともかく、多少無理してでも今年のうちに訪れることができて本当に良かったです。

 色々な取材をお受けするたびにもう何度も語らせて頂いたお話ですが、アマチュア時代の最初の最初、拙い私の絵に初めて目を留めて下さったのが、この川湯温泉駅のレストラン「オーチャードグラス」のマスターでした。
 懐かしい味のビーフシチューを頂きながら、「忙しかったんだろ?」と嬉しそうに迎えてくれたマスターの笑顔を見ていたら、近況報告かたがたお伝えしなければと思っていたここ数年間の不義理の言い訳など、何だかどうでもよくなってしまいました(笑)。


 奥の部屋の壁には、私が描かせて頂いた「えちぜん鉄道カレンダー」が額に入れられて飾ってありました。
 なかなか足を運べない時でも、これだけは毎年必ずお送りしてきたものです。
 そういえば今年、2016年版の1・2月は「えち鉄カフェ」の店内風景を描いた絵でしたね。
 遠く離れた福井・勝山と、道東の山奥のふたつの駅カフェを繋げられたような気がしてちょっと嬉しくなりました。


 夕方の列車で川湯温泉を辞して、次は北浜駅の喫茶「停車場」さんにも寄ろうと思ったのですが、電気が消えていたようなので降りるのは止めてそのまま終点・網走まで来てしまいました。
 多分、何かの事情で臨時休業か早仕舞いだったのでしょう。
 明日にでも改めてお邪魔してみようと思います。

 網走駅前の今夜の宿は、たまたまですが釧網本線が見える部屋でした。


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【札幌の水彩色鉛筆画家】 ~イラストレーター鈴木周作~
http://suzuki-syusaku.com


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